生誕のファサード

 3つのファサードの中で、唯一建築家アントニ ガウディの存命中に着手したものであり、「ガウディの思考に最も限りなく近い」ファサード。

  サグラダファミリアはスペイン内戦(1936〜1939年)時に図面がすべて燃やされてしまったため、正確な図面が無い。

 ガウディの思考を深く理解・共有していた弟子・石工職人により「すべて石造りで完工」したファサード。

 世界遺産に登録されているのはこの生誕のファサードと地下礼拝堂のみ

<希望の扉口> ファサード向かって左側 

4本の塔は左からベルナベ、シモン、ユダ(タダイと呼ばれた)、マチアの各使徒の名前があり、中ほどに彼らの彫刻がある。

①マリアとヨセフの結婚式
 岩が解けて垂れ下がった様に見えるのが氷柱。その理由はキリストが生まれたと言われる季節、冬を表現するためで、全体に氷柱があしらわれている。また氷柱は構造的な役割も持っている。
ラッパを吹く天使はガウディが軍人をモデルにしたもの

 
②エジプトへの逃避
ユダヤの支配者ヘロデ王が幼少のイエスを殺害しようとしていることを知り、エジプトへ逃げるイエスを抱くマリアとヨセフ。 
③幼児虐殺
イエスキリストの誕生を恐れたヘロデ王が2才以下の幼児をすべて殺害

作業員の左の柱の陰に幼児虐殺があり、門の奥にエジプトへの逃避がある
写真の中央にある彫像はイエスの祖父母
イエスの祖父母

   

<慈愛の扉口> ファサード中央

 

④聖母戴冠
 キリストが聖母マリアに冠を授ける場面で、左下はマリアの婚約者で夫ににしてキリストの養父でもあるヨセフ。 慈愛の扉口の上部にある
 
聖母戴冠の左の窓
左の写真の中央左 使徒 シメオン イエス・キリストの従兄弟で、エルサレム教会第2代主教。トラヤヌス帝の迫害下で殉教したとされる
 
上中の写真の中央右 使徒タダイ 『マタイによる福音書』、『マルコによる福音書』で「タダイ」と記された人物と、『ルカによる福音』において「ヤコブの子ユダ」と記された人物がおり、伝統的にこの二つの名前が同一人物のものとして解釈されてきた。イエスを裏切ったイスカリオテのユダとは別人
⑤受胎告知
 中央上部に「受胎告知」の彫刻。 その下には、左右に楽器を奏でる天使6体、中央にはその音色に合わせて歌う9人の家族の像。これらの天使像15体は、外尾悦郎が16年かけて彫ったもの
     
中上が東方三賢人をキリストの元に導いたベツレヘムの星。星の下が流れ星の尾
ファゴット

バイオリン



15体の天使像の中で最初に作ったハープの天使像。
外尾氏が30歳の時に製作を開始し、完成すると寄付が集まり、次の天使の製作を開始することが出来た
歌う9人の家族




⑥キリスト降誕
 ベツレルムの星と天使の下に生まれたばかりのキリストの養父ヨセフと母マリアが見守る

 
 
 
 
 

 
 ⑦東方三博士の崇拝
  新しいユダヤの王の誕生をベツレヘムの星によって知らされ導かれた、東方三博士
右からメルキオール(黄金。王権の象徴、青年の姿の賢者)、,バルタザール (乳香。神性の象徴、壮年の姿の賢者)、カスパール (没薬。将来の受難である死の象徴、老人の姿の賢者)  
真ん中のバルタザール
⑧羊飼いの崇拝
最初に星を見て神の子イエスの誕生を知った羊飼いたち、彼らがベツレヘムへ向かって礼拝する場面で、この羊飼いは神に対しての私達、民衆の姿を表す。
また、足元の籠にはイエスへの贈り物である卵が入っている 

 

<信仰の扉口>

⑨聖燭祭
 ルカによる福音書によると、マリアとヨセフは律法の定め(レビ記12章)に従い、イエスを生後40日後(2/2)にエルサレム神殿に連れて来て、産後の汚れの潔めの式を受けるとともに、イエスを神に捧げた。この時神殿の近くに住んでいたシメオンという人物はイエスを抱き、救世主が到来したことを神に感謝した。
聖燭祭の上部。2つの柱の中ほどに左に使徒ユダ(タダイ)、右に使徒マチアの彫刻がある
 

 左の写真の中上のアップ。  手のひらとその中心に見つめる目がある。これは聖書で言うところの導く手と全てを見る目、すなわち神の摂理を表す。
⑩法律学者と議論するイエス
⑪聖エリザベトを訪問する聖母マリア   ⑫大工として働く若き日のイエス  

礼拝ファサードの両端にあるカメレオンの彫刻は「変化」を表し、「変わらざるもの」を象徴する亀と対局をなす。