十字に水路が走り、周りの4箇所の部屋へ通じている。田の字型に分割された形は、イスラム庭園の基本原理をなす幾何学的な「4分庭園(チャハルバーグ)」と呼ばれるもの。かつては四季折々の花で埋められた花壇が設けられていた。コーランにあるイスラム教徒がが憧れた「天上の楽園」を模した。
ライオンの中庭の南側のアベンセラッヘスの間(Sala de las Abencerrajes)。壁面の細かな装飾と鍾乳石飾りの天井部が美しい。
青色は宝石「ラピスラズリー」を粉砕した粉

ナスル朝コマレス宮 大使の間。宮殿の中枢でナスル朝の権力を象徴した11m四方の部屋で、コマレスの塔の内部空間を占拠。かつては正面バルコニーの2連窓のある中央アーチの下にスルタンの玉座が置かれ、この間は応接間として使われていました。訪問者たちは、バルカの間へ通じる入口に立った瞬間から、こうして逆光によりシルエットになったスルタンの見えない視線に威嚇された。
アラベスク文様のカリグラィーで「神(アッラー)のみが勝者である」とマグレブ文字が繰り返し彫塑されている。また、同じ意味の言葉が、古代アラブ文字でも描かれている。この言葉の意味は「勝った負けたと一喜一憂するのは人間の浅はかさである。すべてアッラーの神が定めるもの」であり、「人間は不完全なもの」という隠喩も秘められている。完全なものを造るのは神への冒涜と考えた建築家や職人達は、柱や壁などに故意に歪ませた箇所を設け、その歪みで「不完全」を表現した。王達は彼らの巧みな技能を称賛しながらも、他の場所に同じ物を造らせないよう完成後は命を奪った。

コマレス宮 祝福(バルカ)の間。アラヤネスの中庭から大使の間に入るための前室にあたる。名前は新たに即位した王が玉座に着く際、アッラーから祝福を授かる儀式を行う場所に由来。スペイン語の「バルカ」はアラビア語の「バラカ」が由来で、神の恵みや幸運、祝福という意味がある。また、天井の形から船の意もあるが発音違い。オリジナルの天井は19世紀の火事で焼失し、復元された。また、コーナーにはモカベラ(鍾乳石飾り)を配している。
ナスル朝宮殿 ライオン宮 アベンセラッヘスの間。二姉妹の間(Sala de las Dos Hermanas)と対峙する。1362年の頃のムハンマド5世の2度目の治世時には、このライオンの中庭には二姉妹の間しか存在しなかった。その後、中庭を閉じる建造物が順次建てられていったそうです。諸王の間、アベンセラッヘスの間、アヒメセスの間、リンダラハのバルコニーなどがそれに当たる。
モカラベ(鍾乳石装飾)を駆使した天井。石膏でできたムカルナス(小さな尖った窪みが層を成して繰り返すパターン)と言う9種の三角柱や四角柱のパーツを組み合わせて造られており、そのパーツの総数は8000個にも及ぶ

二姉妹の間の北側にあるリンダラハのバルコニー(Mirador de Lindaraja)